ツール・ド・ラヴニールが開幕!

ツール・ド・ラヴニールが開幕
フランスで開催中の「ツール・ド・ラヴニール(UCI-2.Ncup)」。毎年夏に行われるこの大会は“U23版ツール・ド・フランス”と呼ばれ、若手ロード選手にとって世界最高峰の舞台であり、今年で61回目の開催を迎えます。
これまでにエガン・ベルナルやタデイ・ポガチャルといった、後にグランツールを制するチャンピオンたちがここから羽ばたいていきました。まさに“未来(Avenir)”という名にふさわしい大会です。
日本の有望な若手が勢ぞろい
今年の大会には、日本から注目の若手選手が数多くエントリーしています。しかもその多くが、今年5月のツアー・オブ・ジャパン(TOJ)に出場したメンバーです。
261 望月蓮(19/Team Buffaz Gestion de Patrimoine)
262 橋川丈(22/愛三工業レーシング)
263 林原聖真(21/明治大学/群馬グリフィン)
264 岩村元嗣(18/早稲田大学)
265 鎌田晃輝(21/JCL TEAM UKYO/日本大学)
266 渡辺一気(20/京都産業大学)
TOJでの経験を経て、いまフランスで世界の同世代トップと肩を並べて戦っています。
TOJとラヴニールのつながり
TOJは、浅田顕氏が推進するツール・ド・ラヴニール公認の日本人若手育成プロジェクト「RTA(ロード・トゥ・ラヴニール)」と提携しています。TOJ2025の各ステージでは特別表彰を設け、その日のステージで活躍した若手選手を浅田氏が連日表彰しました。つまりTOJは、日本の若手選手の世界進出を後押しする存在であり、中期構想「TOJ NEW GENERATION」とも連動しています。そうした流れの中で迎える今回のツール・ド・ラヴニールでは、彼らの大きな挑戦に期待が寄せられています。
レース形式もTOJに近い
また、ツール・ド・ラヴニールとTOJは、大会日程やステージ構成にも多くの共通点があります。ツール・ド・ラヴニールはショートTTで幕を開け、7日間で8ステージ。一方TOJも同じくショートTTで始まり、8日間8ステージを戦います。どちらも平坦・丘陵・山岳とバリエーション豊かなステージが組まれており、距離感や日程のイメージもよく似ています。そのため若手選手にとって、TOJでの経験がラヴニールに挑む際の格好の予習となるのです。
もちろん、アルプス越えを含むツール・ド・ラヴニールの厳しさや参戦メンバーのレベルは桁違いですが、「国内最難関のTOJを走った」という実績は確かな土台となり、両大会のつながりは選手育成の観点から非常に大きな意味を持っています。
すでに序盤のステージでは、フランス、イギリス、デンマークといった近年の強豪国の選手たちが勝利を挙げ、レースはまさにワールドツアーレベルの様相を呈しています。そんな中でも日本の若手たちは果敢に戦っており、ここで得る経験値は彼らにとって計り知れない財産となるでしょう。
未来へ続く道
TOJを経て、本場ツール・ド・ラヴニールへ。そして、そこで結果を残すことができれば、間違いなくグランツールへの挑戦へとつながっていきます。だからこそ、発射台となる「TOJ NEW GENERATION」をこれからも継続していきたいと考えています。今回のツール・ド・ラヴニール参戦は“通過点”でありながら、とても大きな意味を持っています。未来のスター候補たちが人生を懸けて挑むこのレースに、ぜひ注目していきたいと思います。



