大先輩

今年で30回目の記念大会を迎える「ツール・ド・おきなわ」の「記念インタビュー収録」を東京・目黒の「自転車総合ビル」で行いました。
1989年に初回大会がはじまった「ツール・ド・おきなわ」は、国内自転車ロードレースの主要イベントとして今日まで成長を続けてきました。
私自身も選手として優勝を目指して参加していた時代があり、最高順位はシマノレーシング時代(1997年/25歳/UCI-1.5)の5位だったように記憶しています。
たしかこの頃から国内レースのUCI化が活発になり、現在、私が大会ディレクターを務めている「ツアー・オブ・ジャパン」も1996年にUCI登録(UCI-2.4)を行いました。同様に「ツール・ド・おきなわ」も最高カテゴリーの「チャンピオンクラス」をこの時期にUCIレースへと進化させています。
また、「ツール・ド・おきなわ」は、国際レースだけでなく、市民レースや市民サイクリングのカテゴリーも充実しており、なかでも「市民210km」は、市民レーサーにとって1年で最も大きな目標のひとつになっています。
30回大会を迎える今年は参加人数が5,000人に達する見込みとのことで、国内の自転車ロードレースイベントとしては最大級の規模を誇っています。
そんな、「ツール・ド・おきなわ」の生みの親といえば、現在も大会実行委員長を務めておられる森兵次氏(77)です。
森氏は1989年の第1回大会から大会実行委員長を務められているので、「ツール・ド・おきなわ」の開催準備を進められていたころは47歳であったわけです。現在の私と同年齢ですね。当時は現在の様に公道を使用した自転車イベントが世の中に認められていたわけではなく、大会を立ち上げるための準備などは困難を極めたはずです。また、その後も30年間に亘って「ツール・ド・おきなわ」を守り続けてきたことは尊敬に値します。
今回、国内自転車ロードレース主催者のレジェンドともいえる森氏と「スペシャルインタビュー企画」でご一緒できたことは私自身とても光栄なことでした。そして、自分自身がまだまだであることを実感した次第です。
現在46歳の私が、これから30年間最前線で戦い続けられるかと問われれば、正直なところイエスと即答できる自信はありません…。「継続は力なり」という言葉が持つ意味は十分に理解しているものの、30年という時間はこれまで私が自転車に関わってきた長さと同等になるからです。
それでも偉大な先輩方に負けないよう引き続き努力を続けていきたいと思います。


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