時代の変化と近未来

時代は今この瞬間も刻一刻と変化を続けています。
特にITによる「社会の変化」は目覚ましいものがあります。
その変化スピードの速さに一部の人間が着いていけなくなってきており、ITの進化により今後脅かされる「人間の仕事」もどんどん増えていくとみられています。
事実、現在世の中にある仕事のうち、実はすでに「オートメーション化・ペーパーレス化」が可能な仕事はかなりの割合に達しているとも言われています。
要するに、人間が自分たちの雇用を守るために、すでに実施可能な「オートメーション化(効率化・経費節減)」に敢えて手を付けず、なんとか煩雑な状態を維持しながら、自分たちの居場所をギリギリ死守しているのが現在の状況なのかもしれません(人件費こそが主要なコストにも関わらず…)。
そういった意味で今後必要とされるであろう人間の仕事を考えてみると、「機械に置き換えられない分野の仕事をこなせる人間」、もしくは「機械を作れる・扱える側の人間」、そして「有能な人材を集めてまとめる管理能力を持った人間」が基本的に重宝されることになるのでしょう。
スポーツの世界にもIT技術の波は確実に押し寄せてきています。
経済規模の大きなスポーツほど、ITを駆使した「試合」「選手」などの評価システムが高度化されつつあり、また、審判のジャッジも段階的に「機械」に頼るようになってきています。
「スポーツは人間がやるもの」というのはある意味で「聖域」なわけですが、一方で、例えば囲碁や将棋などはすでに「コンピューター棋士との対局」というものが現実化しはじめているわけです。
歴史的にみて、人間は大きく分けると「新しいモノを生み出す側」と「それを否定する側」に二分します。
しかし、紆余曲折を経るとはいえ、最終的には殆どのことについて前者が後者を凌駕していきます。
自転車ロードレースについても、これからとはいえ「バーチャルライド」なるものが静かにそのポテンシャルを高めはじめています。
もちろん、本当の意味での「実走」と並ぶにはまだまだ少なくない時間を必要とするのでしょうが、「天候」や「転倒リスク」、その他もろもろについて大きなメリットを得れるのは間違いなく、すでに一部のプロ選手たちもトレーニングに「バーチャルライド」を取り入れはじめている状況となっています。
レースが少なく、複雑な道路事情を持っている日本国内に於いては、じつはこの「バーチャルライド」が持つ可能性は小さくありません。
もちろん、現在の「バーチャルライド」では「乗車テクニック」がまったく習得できないので「実走」を並行して行う必要があるわけですが、それでも、ある選手のポテンシャルを効率的に測定したり、また、あるレースの先頭集団を擬似的に体感することも可能だったりもします(ツアー・オブ・ジャパンのあるステージでメイン集団内でゴールした選手のパワーデータを記録しコースのグラフィックを作ってプログラムを構築すれば出力的な疑似体験は技術的にはいますぐ可能です)。
現在、「選手発掘」にこの「バーチャルライド」がうまく使えないかの取り組みを「JrIDE PROJECT」という発掘企画で地道に進めています。
いまは少しだけ「時代を先取りし過ぎている感」が強いわけですが、それでも一つだけハッキリしているのは、そう遠くない未来にかなりの精度の「バーチャルレース」が必ず開催されるようになるということです。
文化的に大きく遅れをとっている日本の自転車ロードレース界が今後本場に追いついて追い越していくためには、本場とは違った取り組みを先行して積極的に取り入れていかなくてはならないのは自明の理なわけです。
時代の変化に対応し、そして、その先の近未来を意識できるかどうかが、将来を構築していく上でとても大切な要素であることは間違いありません。


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