レースとチーム

「UCIワールドツアー」ではなく、「UCIコンチネンタルサーキット アジアツアー(オークラス)」ながら、これまで多くの「UCIワールドチーム」が参加してきた中東を代表するメジャーレースである「ツアー・オブ・カタール」と「ツアー・オブ・オマーン」。
昨年は、「ワールドチーム=13チーム」と「プロフェッショナルコンチネンタルチーム=5チーム」が両レースに出場していましたが、今年はこの数に大きな変化があり、現状では、ツアー・オブ・カタールが「ワールドチーム=8チーム」、ツアー・オブ・オマーンが「ワールドチーム=9チーム」と、両レースともトップディビジョンである「ワールドチーム」の参加数を大きく減らしています。
報道されている内容をみてみると、強風や暑さの影響でトラブルが多発した昨年のレースのなかで、カンチェラーラなどが中心となってステージをキャンセルしたことが微妙に影響しているのではないかという憶測が一部流れているようです。
真相はよくわかりませんが、「命懸けでレースを走っている」選手たちと、「レースの格を上げるために良いチームを呼びたい」というレース主催者の気持ちの両方が理解できるだけに、難しい問題だなと感じます。
現在、チーム側に対してレースへの出場が義務付けられているツアーは、基本的に「UCIワールドツアー」のみとなっています。
逆に、レース側に対してチームの招待が義務付けられているのは、「大陸ごとのランキング」を基準に定められた大陸ツアーのルールの範囲内ということになります。
今回の2レースに関しては、レースカテゴリーが「オークラス」であることから、“出場しなければならない”or“招待しなければならい”というルールが一切なく、レース側とチーム側がコンタクトをとりながら、最終的な出場チームが決まることになります。
元々、「ツール・ド・フランス」を開催している「A.S.O.」が関与してスタートした大会であり、更に大会アドバイザーに伝説のロード選手「エディ・メルクス氏」が就いていることから、これまではワールドツアーさながらの出場チームを確保してきた両レース。
ほかにも「賞金が良い」、「カタールは強い横風が吹きハードな展開になることが多いことから春先のクラシックを狙うチームにとっては良い練習になる」などなど、このレースに出場するための意義は多くありました。
しかし、レース側とチーム側の意向が若干すれ違ってしまうことで、今回の様に一気に有力チームの出場数を減らしてしまう現象が起こってしまいます。
今後、有力チームがこのレースに戻ってくることがなければ、最悪、大会自体が消滅してしまう可能性もゼロではありません。
「UCIワールドツアー」まで駆け上がってしまえば出場チームに関する悩みは解消しますが、一方で、大会開催費がかさみながらも出場チームが担保されていない「オークラス」については、なんらかの「付加価値」を用意する必要があるという意味で、現状では難易度の高いレースカテゴリーといえるのかもしれません。


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