京都ステージ ロケハン

2020年に5回目の開催を迎える「ツアー・オブ・ジャパン 京都ステージ」のロケハンへ行って参りました。
例年この時期に大規模なロケハンを実施するケースというのはあまり多くはないのですが、今回は、京都ステージのフィニッシュ会場周辺で駐車場に関する大きな変化が生じたことと、大会事務局サイドに体制変更があったため、早めのロケハンを実施した次第です。
「ツアー・オブ・ジャパン」の場合、基本的に毎年同じコースを使用しているため、初年度開催をなんとか乗り切ることができれば、その後は頻繁にロケハンを行う必要がなくなってきます。
一方で、ルーティーンステージ(ルーティーン作業自体がかなり大変だったりもしますが…)となったあとでも、事務局まわりや各ステージごとに一定の変化というものが生じたりします。
今回はその変化というものをいくつかご紹介いたします。
◯街や道路が変化する
日本で公道を使用したレースを開催する際には、想像を超える様な細かな許可申請が必要となります。また、公道を使用するということは、コース周辺の住民の皆様や企業・商店様などにも配慮する必要があるので、開発などにより街のつくりが変わったり、道路の形状などに変化があった際には、都度、レース計画を見直し、必要に応じた許可申請を再度行わなければならなかったりします。
◯地元実行委員会関係者の人事異動など
「ツアー・オブ・ジャパン」では、地元実行委員会の実務作業などを自治体関係者の皆様にご担当いただく形が主流となっています。しかし、各自治体では一定周期で人事異動があるため、その都度担当者間での引継ぎ作業が必要となってきます。自転車ロードレースの開催というのは特殊性が高いため、引継ぎ作業自体がかなり難易度の高いものになってきます。
◯各種請負業者の変更(担当者の人事異動など)
日本国内で国際自転車ロードレースの開催経験(オーガナイザー側として)のある人材というのは本当に数えるほどしかいません。特に現場の作業は専門性が高いため、スペシャリストの存在が大会のクオリティに大きく影響を及ぼします。一方、「スペシャリスト=属人化」というリスクもあるので、長期的な視点で考えると戦略的な人材育成も重要になってきます。
◯道路管理者の人事異動など
道路使用許可を取るためには警察関係の方々とお話しする必要がでてきます。しかし、ここでも人事異動の可能性が常にあり、状況によっては「交渉関係をゼロからやり直し」というケースが稀にあったりもします。
◯大会事務局の人事異動など
ここにも「属人化リスク」が潜んでいます。私自身もそのリスク要因のひとつです。経験を積めば積むほどスペシャリストになり、その人間がいないと大会がまわらなくなる可能性が高まります。ですから、早めに人材育成を行いつつ、「個人が業務を囲い込む(ブラックボックス化する)」ようなことが起こらない様に常にモニタリングし、計画的な人事異動を行う必要があります。


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