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2009-05-18 14:50:41 レースレポート

奈良はアジアの虎、黄金宝が2度目の優勝

黄金宝が奈良ステージを制した
黄金宝が奈良ステージを制した

 第13回ツアー・オブ・ジャパンは18日、山添村布目ダム周回コースで奈良ステージ(121.2km)が行われ、ホンコンチャイナチームの黄金宝(36=ワンカンポー)が06年大阪ステージに続き2度目の区間優勝を果たした。同選手は山岳賞も獲得した。個人総合時間賞は、07年同ステージ区間賞はバレンティン・イグリンスキー(25=カザフスタンナショナルチーム)が首位に躍り出た。

奈良ステージを終えて総合トップに立ったバレンティン・イグリンスキー)
奈良ステージを終えて総合トップに立ったバレンティン・イグリンスキー)

 雨に見舞われた堺ステージとは一転して快晴になった奈良ステージは、東大寺大仏殿前をスタート。25kmのパレード走行後、1周10.1kmの山添村布目ダム周回コースで行われた。
 アップダウンが激しく、見通しの悪い急カーブが続くコースで、ゴール手前は登りが1km以上続く。平坦が得意な選手にとっては不利だが、ヒルクライムに強い選手には有利なコースだ。
 レースは序盤に、2人の選手が集団から飛び出し、追った5人がすぐに合流して7人で少人数集団を形成。その後、後続集団から、黄金宝を含む選手たちが何人も抜け出し、7人に合流。レース後半には、26人の集団になった。
 何人もの選手が集団から逃げ出して、先頭に立っては捕まるという状況が続いた。そんな中、黄金宝は冷静に集団から抜け出す機会をうかがった。そして、残り2周回に入り、黄金宝は一気にペースを上げて飛び出し、単独で首位になった。イグリンスキーが捕まえようとしたが、黄金宝はそのままゴールまで独走し、優勝した。
 前日のレースでは2回の落車で、思うような走りができず悔いが残ったという黄金宝は「残り2周に入った時、自信はなかったけど挑戦しようと思った。短い登りなら、スピードを保ちながら登ることができる。今回、挑戦したことで力を出し尽くせたので納得のいくレースになった」と話した。
 個人総合時間でトップに立ったイグリンスキーは「今回は綿密な戦略があったわけではないけれど、本当にうれしい。今後もグリーンジャージをキープしたいと思う」とコメントした。
 翌日の美濃ステージは「うだつ」と呼ばれる飾り屋根を持つ落ち着いた家屋が並ぶ中心地からスタートし、1周21.3kmの美濃和紙の里会館前周回コースで行われる。山岳と平坦がバランスよく配分されたコースで、ハイレベルなレース展開が予想される。

●気象データ=5月18日 9時
天候:薄曇り
気温:18.0℃
湿度:50%
風向:北北西
風速:1.3m
(奈良気象台調べ)
観客:56,000人(10時)

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