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栗村修のワールドツアーへの道

KURIMURA's Blog

ツール・ド・ラヴニール閉幕まとめ

102214_01.jpg(c)RTA

世界が注目する若手の登竜門レース「ツール・ド・ラブニール(フランス)」の男女レースが終了しました。当ブログでも再三取り上げてきましたが、今回は、改めて日本から参戦した男女ナショナルチームのリザルトについて振り返ってみたいと思います。

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男子レースについては、初回大会が1961年と長い歴史を持ち、今年で59回目の開催となりました。歴代優勝者はトッププロとしてツール・ド・フランスなどでも活躍し、特に近年は若手の登竜門的なレースとして多くのプロチームスカウト陣が訪れるようになりました。

個人総合20位以内、各ステージ6位以内の成績を残すと、本場プロチームのスカウトの目に止まると言われており、若い選手たちは勝利を求めて貪欲に競い合います。そのため、競技レベルと厳しさは世界最高レベルに到達しています。

以下、今年の大会の総合リザルトになります。

第59回 ツール・ド・ラヴニール(フランス/2.Ncup
個人総合時間順位
1位 I.DEL TORO|Mexico|19歳
2位 G.PELLIZZARI|Italy|19歳|Bardiani +1:13
3位 D.PIGANZOLI|Italy|21歳|EOLO +1:42
4位 M/RICCITELLO|USA|21歳|Israel +1:58
5位 W.J.LECERF|Belgium|20歳|Soudal U23 +3:24
6位 M.RONDEL|France|19歳|Tudor U23 +3:28
7位 J.CHRISTEN|Switzerland|19歳|UAE +5:17
8位 E.SVESTAD-BåRDSENG|Norway|21歳|HPH +6:25
9位 J.KULSET Johannes|Norway|19歳|Uno-X U23 +6:51
10位 E.A.PINZON|Colombia|22歳 +7:11
24位 Y.TODOME|Japan|21歳|EF U23 +30:12
94位 Y.TSUDA|Japan|20歳|キナン +1:22:42
108位 K.KAMADA|Japan|19歳|VC福岡 +1:34:28
出走161名/完走119名

日本勢ではエースの留目夕陽選手が総合24位でフィニッシュし、大目標だった総合20位まであと一歩という走りを見せてくれました。特に、実力がハッキリと現れる山岳個人TTでステージ13位というリザルトを残したことは大変素晴らしく、今後の留目選手の活躍に期待が膨らみます。

参考までに関係者からこのレースの厳しさを表すレポートが届きましたのでご紹介します。

「今回のツール・ド・ラヴニールには、TOJで3つのステージを制したルーク・ランパーティ(2024年はスーダル入りが決定)も出場しており、会場で話をする機会があったのですが、彼も含め、このレースへの“恐怖”を口にする選手が多くいたのが印象的でした。選手のレベルの高さや、コースレイアウトの過酷さがその原因ですが、観ている方としては面白さしかなく、選手の強さ、しぶとさ、運を徹底的に試すレース哲学に感服しました。TOJもコースプロファイルは厳しいですが、ラブニール同様に本当に強い選手を炙り出すレースの方向性も面白いのではないかと思ってしまいました」

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一方、男子レースが終了すると、初回大会となる女性版の「第1回ツール・ド・ラブニール・ファム(フランス/2.2U)」が開催されました。

このレースは、「若手ナンバーを決めるレース」としてはまだ完全に成熟していませんが、それでも世界中から多くの有望な若手選手が集まったことは間違いありません。

以下、今年の大会の総合リザルトになります。

第1回 ツール・ド・ラヴニール・ファム(フランス/2.2U)
個人総合時間順位
1位 S.VAN ANROOIJ|Netherlands
2位 A.SHACKLEY|Great Britain +2:15
3位 G.REALINI|Italy +3:50
4位 A.NIEDERMAIER|Germany +6:15
5位 P.STIASNY|Switzerlan +10:36
6位 F.VAN EMPEL|Netherland +10:47
7位 N.VINKE|Netherland st
8位 M.BUNEL|Auvergne - Rhône-Alpe +11:55
9位 N.RüEGG|Switzerland +12:53
10位 A.TOWERS|Great Britain +14:24
23位 Y.ISHIDA|Japan +23:21
63位 T.UCHINO|Japan +49:55
66位 M.IKEDA|Japan +53:54
67位 M.KAKITA|Japan +54:00
出走109名/完走77名

今回の女子日本ナショナルチームは、本格的なステージレースはもちろん、欧州でのレースやステージレース自体が初体験という若いメンバーが集まりました。しかし、彼女たちは連日、周囲の予想を上回る素晴らしい走りを見せてくれました。

このように、今年のツール・ド・ラブニール遠征は、男女ともに一定の手応えを感じられる意義ある遠征となりました。自転車ロードレースという競技は、特に日本国内にいると、実力の評価基準が非常にわかりにくい側面があります。選手たちも、果たして自分が強いのか弱いのか、世界というのがどういうレベルにあるのかが本当のところわかっていない部分があります。

しかし、今後、本物のプロへの明確な扉である同レースへのチャレンジが皆の共通認識となっていき、若い選手たちにこのレースを目指す価値観が生まれることで、日本国内のレースやチームなどの活動が正しい方向に整えられていくように感じています。

ツール・ド・北海道2023大会 第1ステージ競技中に発生した事故により、中央大学の五十嵐洸太選手が搬送先の病院でご逝去されました。謹んで五十嵐洸太選手のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の皆様に心からお悔やみ申し上げます。現在、警察などが事故原因を調査しておりますが、このような痛ましい事故が再発しないよう、事故に至った原因などを関係者から聴取し、事故防止に向けて適切に対応してまいります。

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