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第8ステージ<レポート>

混戦のスプリントを制したのは窪木一茂(チーム ブリヂストン サイクリング)。ステージ初優勝を飾る。総合優勝は今日も安定したチーム力を発揮したクリス・ハーパー(チーム・ブリッジレーン)!

日時:2019年5月26日(日曜日)
天候:晴れ 33℃
内容:NTN presents 2019 ツアー・オブ・ジャパン第8ステージ 東京
来場者数:48,000人

5月26日(日)、ツアー・オブ・ジャパン8日目   最終ステージは毎年恒例、超高速スプリントバトル必至の大井埠頭周回コース112km。総合優勝に王手をかけたクリス・ハーパー(チーム・ブリッジレーン)。チームは無事に集団で彼をフィニッシュまでリードさえすれば総合優勝が確定する。しかしステージを取りたい気持ちはどこのチームにもある。そして最後まで何が起こるか分からないのがロードレース。果たして今年はどのようなフィナーレを迎えることになるのか、全く目が離せない。

スタート前

スターター:小池都知事
小池百合子東京都知事をスターターに迎え、最終東京ステージらしく華やかにパレード走行が始まったが、一発を狙っている選手達の殺気が伝わってくるような緊張感のある隊列はアクチュアルスタートを待ち構えている。アクチュアルスタートと同時に4名の選手が早速飛び出す。そこに5名の選手がジョインして9名の逃げ集団で1周回目を終えるが、2周回目にはすぐに集団に吸収される。このまま何度もアタック合戦が繰り返されると思われたが、予想に反してある男の強烈な単独アタックで次の展開を迎える。ディフェンディングチャンピオン、マルコス・ガルシア・フェルナンデス(キナンサイクリングチーム)。これまでの鬱憤を晴らすかのような猛烈な逃げで、あっと言う間にメイン集団に1分のタイムギャップを築く。この1発のアタックでメイン集団は力でねじ伏せられたかのように観念して見送るだけ。アタック合戦は2周回目にして沈静化する。その後メイン集団から、チームメイトのサルバドール・グアルディオラ・トーラを含む3名が追走を開始。4周回目に入るところでマルコス・ガルシア・フェルナンデスをキャッチアップして4名の逃げ集団を形成。協調して回りながら順調にメイン集団とのタイムギャップを築いて行く。その差、最大3分10秒程度。メイン集団はレースリーダー、クリスハーパーを擁するチーム・ブリッジレーンがコントロール。8周回目から徐々にメイン集団のペースが上がり始める。1周回あたり30秒ずつタイムギャップを詰めてきて、その差2分を切った残り5周回に入る直前、逃げ集団からマルコス・ガルシア・フェルナンデスが再度アタック。今日のステージにかける並々ならぬ気迫を感じさせる。この逃げに呼応する形でチームメイトのサルバドール・グアルディオラ・トーラがジョイン。協調して最後の逃げ込みを計る。

2人の逃げ
4周回にも及ぶ2人の逃げは最終周回に入ったところで吸収され、最後のゴールスプリントに向けて、各チームの位置取り合戦が開始される。ステージが欲しいチーム、ブルージャージが欲しいチーム、様々な選手とチームの思惑を交錯させながら、最終コーナーを立ち上がって最後のスプリント勝負に向かって行く。混戦の集団スプリントを力強く差し切ったのは窪木一茂(チーム ブリヂストン サイクリング)。ツアー・オブ・ジャパンでステージ初優勝を飾る。タイム差なしの24位で集団フィニッシュしたクリス・ハーパーの総合優勝が決まった。クリス・ハーパーは個人総合と新人賞も獲得したことになる。総合ポイント賞は今日のスプリントで2位に入ってポイントを加算したフェデリコ・ズルロ(ジョッティ・ヴィクトリア・パロマー)。総合山岳賞はフィリッポ・ザッカンティ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)。チーム総合はチーム右京で全ての賞が確定し今年のツアー・オブ・ジャパンは幕を下ろした。

Finish

クリス・ハーパー(チーム・ブリッジレーン)のコメント:
「今日はチームとしてレースをコントロールしていましたが、スプリントの強いチームがステージ優勝を狙って前に出てきました。これはプラン通りでしたし、チームとしてはとても良いレースができたと思います。」

フェデリコ・ズルロ(ジョッティ・ヴィクトリア・パロマー)のコメント:
「今日はとても良いレースができましたが、窪木選手がとても強過ぎました。今日はブルージャージを守るためにポイントを稼ぐ必要がありましたので2位に食い込むことは嬉しいです。ステージ優勝はしたかったですが、やはり窪木選手は強過ぎました。」

フィリッポ・ザッカンティ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ):
「ハードなレースでしたが、総合の山岳賞はすでに確定していたので、自分としてはともて落ち着いたレースができました。

窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)のコメント:
「今日はスプリントでステージ優勝を狙うことと、ブルージャージを手に入れることがチームとしての作戦でした。ブルージャージは獲れませんでしたが、ステージ優勝という目標をチームとして叶えられたのとても満足しています。」

第8ステージ順位
1位 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング) 2時間23分01秒
2位   フェデリコ・ズルロ(ジョッティ・ヴィクトリア・パロマー) +0秒
3位 オールイス・アウラール(マトリックスパワータグ) +0秒

個人3賞
個人総合時間賞(グリーンジャージ)
1位 クリス・ハーパー(チーム・ブリッジレーン) 19時間49分57秒
2位 ベンジャミ・プラデス・レヴェルテル(チーム右京) +40秒
3位 ホセ・ヴィセンテ・トリビオ・アルコレア(マトリックスパワータグ) +51秒

個人総合ポイント賞(ブルージャージ)
1位 フェデリコ・ズルロ(ジョッティ・ヴィクトリア・パロマー) 87pt 
2位 窪木一茂(チーム ブリヂストン サイクリング) 80pt
3位 レイモンド・クレダー(チーム右京) 75pt

個人総合山岳賞(レッドジャージ)
1位 フィリッポ・ザッカンティ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ) 33pt
2位 クリス・ハーパー(チーム・ブリッジレーン) 15p
3位 エミール・ディマ(ジョッティ・ヴィクトリア・パロマー) 12pt

個人総合新人賞(ホワイトジャージ)
1位 クリス・ハーパー(チーム・ブリッジレーン)
2位 ドリュー・モレ(トレンガヌ・INC・TSG・サイクリング・チーム)
3位 小林海(ジョッティ・ヴィクトリア・パロマー)

チーム総合順位
1位 チーム右京
2位 マトリックスパワータグ
3位 インタープロサイクリングアカデミー

団体総合

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